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ドンドンドドドンどんどん行くばい!
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11th day
昼休みの内に普段使っている小道具の手入れをすると言いだした小春は、ごそごそと自分の机の脇に掛けてある大きな袋を机の上に置いた。
紫乃は紫乃で、その様子を椅子の逆向きに座って眺めながら、昼食後の優雅な昼休みのひと時を過ごしていた。
鞄の中をのぞかせてもらったが、小春くんの持ち物はどれも可愛いと紫乃は思わず感心してしまう。小道具以外は。
机の上にずらずらと並べられてゆくカツラを見て紫乃はぼんやりと感想を述べる。

「いつ見てもすごいヅラだね・・・」
「ウフフ三島ちゃんったらお目が高いのね、この丁髷カツラはワイのお気に入りなんやで?なんならちょっと被ってみる?」
「い、いえ・・・いいです・・・」
「ホラホラ!そんな遠慮せずにっ!」
「ギャー!」

机越しに小春に肩を掴まれて、紫乃は身動きできない。やばい。このオネエキャラも男の子なんだなあとこういう時に紫乃はたまに思う。思った時には遅い。
今まで小春の手により数多のコスプレの経験を持つ紫乃だが、丁髷だけは被ったことはない。今後の人生でも被る事はないと願いたい。被りたくない。
今しがた教室に帰ってきたユウジがバタバタと物騒な音を立てて走り寄ってきた。駆け寄ると同時に乱暴に小春から紫乃を引っぺがす。椅子から吹っ飛ばされて紫乃は尻もちをついた。

「小春!無事か!?」
「あらやだユウくんったら、もう帰って来たの?」
「・・・ていうかどこをどう見たら小春ちゃんがピンチに見えるのよユウジのアホ!」
「ん?・・・ホンマや・・・!俺のおらんトコで何やっとんねん小春!浮気かしばくど!」
「浮気なんかしてへんがな」
「いたた・・・ユウジって本当に小春ちゃん第一なんだね・・・」
「当ったり前や!小春おるトコに俺あり!小春のおるトコが俺の居場所やで!」

せやからさっきの立場俺と代われと胸を張って大声で言うユウジを、小春はふっと冷たく一瞥する。

「ユウくん、女の子をむやみに突き飛ばしたりしたらあかんで」
「え?」
「さっき突き飛ばして三島ちゃんに尻もちつかせたやん。な?三島ちゃん」
「え?・・・あ・・・そういえば・・・」
「ちゃんと謝った方がええで」
「うっ・・・スマン・・・」
「・・・小春ちゃんって、たまに本当に男前だよね・・・」
「そう?ア・リ・ガ・ト(はぁと)」

語尾にハートマークを散らしてアイドルのように華麗なターンして紫乃を振り返る。

「せやったら!男前なワイとロマンスしてみいひん!?三島ちゃん!」
「ギャアアアア!いい!いい!遠慮しとく!」
「あっ!何やってんねん小春うううううう!」

小春の一挙一動に紫乃の悲鳴とユウジの怒号が響く。8組は今日も平和だ。
15days | 23:54 | comments(0) | - | chica
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