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ドンドンドドドンどんどん行くばい!
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限界
それは、目の前でゆっくりと重力に従って傾いていった。
劇的なシーンほど、望ましくない悪夢ほどスローモーションのように映るのはどうしてなのだろう。
それは地面にたたきつけられると、パリンと乾いた音を立てて、割れた。


「ギイイイイイイヤアアアアアアア!!!」


突然の叫びに丸井は慌てて部室の扉を開けて飛び出す。
飛び出して目にしたものは、割れて無残な姿になってしまった植木鉢。と、その隣で手と膝をついて絶望しきっている同級生の姿だ。
とりあえず口の中のあたりめを飲み下してから、丸井は幸村のもとに駆け寄る。

「んん!?どうしたんだよ幸村くん!」
「ままま丸井聞いてくれ!俺のアントワネットが!」
「・・・は?」
「アントワネットだよ!俺の!俺が!大事に大事に!育てていた!」
「アントワネットォ!?何だよそれ?」
「アントワネットはアントワネットだって言っているだろ!?」
「・・・柳」

珍しく動揺している幸村とはどうにも話にならず、丸井は自分を追って背後に立った柳に問う。

「アントワネットはマリーゴールドだな。部室の外の脇に置いてあった植木鉢の。まめに精市が世話していただろう。丸井も何度か目にしているはずだが」
「ああ、一つだけ鉢に入ってたあれ?でもマリーゴールドでアントワネットって」
「やっぱり丸井もエリザベスの方が良かったと思うかい?」

そんな真剣な目で問われても。思わず丸井はたじろいた。いつぞや奪われたことのある五感が再び引いていくようだ。

「それともやっぱりエリザベスの方が呼びやすかったかな?」

そう言う問題でもないと思う。

「で?その植木鉢、どうしたんだよ?」
「そうなんだよ、ああ、思いだすだけでも恐ろしい・・・!」

人の話も聞かずにガタガタと震える始末だ。これでは話を聞けそうにない。

「アントワネットは園芸部の篠原から株分けしてもらったものだそうだ」
「お前もアントワネットって言うのかよ!」
「こんな場所で何をやっている?」
「あ、真田」
「真田!聞いてくれよ、アントワネットが・・・俺の・・・アントワネットが・・・!」
「うむ?アント・・・なんちゃらはそろそろ咲く時期ではなかったか?」
「真田もかよ!」
「ああそうだよ真田!だと言うのにアントワネットの鉢が・・・割れて・・・!こんな姿に・・・!」
「何だと!?誰だ!アントワネッツ・・・アントワネットの鉢を割った不届き者は!」
「噛むなよ!噛むなら言うなよ!」
「犯人は後でいくらでも捕まえられるじゃろ。アンを早く植え直してやった方が良いナリよ」
「仁王お前はいつからそこにいたよ!っていうか略してるし!?何!?その花ってそんな大切なもの!?」

丸井にとってはどう考えても視覚で愛でる植物よりも味覚と胃を満たしてくれる食物の方が大切である。
疑問符をめいっぱい頭の上に出して思案する丸井に、柳生がいつもと同じような事務的な口調でヒントを与えた。

「花が大切というか、株分けしてもらった人間が大切なんじゃないですか」
「は?誰が大切?一体ンなモン誰に貰ったんだよ」
「だから、篠原さんですよ。園芸部の部長の」
「篠原?」


この後盛大な犯人捜しが始まるが実は幸村くんが自分で割っちゃったことが発覚して、赤也が「これくらい俺のことも大切にしてくれればいいのに」って思う話。(続かない)
3行目を書いたあたりで薄々どうしようもない話だと言うのには気付いてました。

幸村部長をヒステリックキャラにしてごめんなさい
丸井くんを食いしん坊キャラにしてごめんなさい
全国の立海ファンにブラウザを通してごめんなさい

あたりめは 大好物です
小ネタ | 21:34 | comments(0) | - | chica
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